残業代ってもらってますか?

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先日試合の記事を書いたばかりのJ2水戸ホーリーホック、

そちらから残念なニュースが入ってきました。

J2水戸 社員に残業代未払い パワハラも、幹部処分へ | 茨城新聞クロスアイ

残業代未払い・パワハラ J2水戸 社長「甘え」と謝罪 | 茨城新聞クロスアイ

11年間社員(クラブスタッフ)の残業代が未払いであること、そして幹部社員からのパワハラがあったとのこと。その報道を受けてのクラブリリースがこちら。

www.mito-hollyhock.net

要するに、

  • 残業代は払ってなかったけど、今年5月から払い始めたよ
  • 過去払ってなかった分は確認中だよ
  • パワハラも事実だけど、ルールを整備したよ

というところでしょうか。

残業代、経営が苦しくて社員に甘えてしまったという社長の言葉ですが、やっぱり企業経営としては完全にNGですよね。私も勤務先の規定を確認してみましたが、36協定はもちろん、勤務管理をPC利用時間のログで取得しており差異がないように管理しておりました。もちろん社員には残業代も支払われています。そういう意味では、今回のクラブリリースは”当たり前”のことをやり始めたというだけであり、普通になりましたというだけの内容ですね。また、今回残業代の精算を協議中とのことですが、帝国データバンクで会社情報を拝見したところ、18年1月期は10百万の赤字にもなっているようですし、精算によって経営状況はかなり厳しくなることが予想されますね…

そしてパワハラ。これも自分の勤務先で確認しましたが「ホットライン」的な報告先を持っており(セクハラ等も対応してくれる)、訴える先は持っていました。周りで該当事例を見かけないので機能しているかはわかりませんが…なので本件についても一般企業と同等になったということですね。しかしこれは非常に難しい問題ですね、本人は指導と思っても受け取る側がそう感じなければパワハラですから。今回の水戸の事例はクラブも認めているのでパワハラなんでしょうから、事実関係を整理して報告して欲しいですし、パワハラを受けたという元社員の方のケアも実施して欲しいところです。

ところで、水戸ホーリーホックのリリースを見ていると、残業代の支払いを始めた5月から、株式会社アトラエと業務資本提携をしています。

株式会社アトラエ | Atrae, Inc.

エンゲージメント経営で貢献してくださる業務資本提携とのことで、まさにアトラエ様の知見を取り入れ、健全な経営、社員の働きやすい環境を整え、他のJクラブの模範となるよう出直しをしてもらいたいと思います。これをチャンスとして捉えてやり直せるかが今後のクラブを左右する、そんな大きなターニングポイントだと思います。

「エンゲージメントとは」

人事や組織開発の分野で使われる「従業員エンゲージメント」 従業員エンゲージメントとは、 企業と従業員の間に構築される信頼関係、愛着心を指す人事関連用語 です。 人材採用や離職防止だけでなく、商品(製品)のサービスクオリティ・生産性向上にも効果があるといわれています。 

そして番外編。

今回の記者会見、普段は来てくれない媒体も来てくれたようです。これはもう広報さんが頑張ってもらって、普段から来てもらえる環境を作ってもらう他ないですね(;´∀`)

(佐藤拓也様、引用の承諾をいただきありがとうございました)

今回とても良くない記事が出てしまった水戸ホーリーホック。

上でも書きましたが、これは企業体として生まれ変わるチャンスとしなくてはなりません。処分内容、再発防止策をきちんと示し、改めてホームタウン・サポーター・スポンサーの信頼を取り戻さなくてはなりません。チームは、ホームタウンの廃校を利用した立派な練習場を工夫して整えたり、MVP(Make Value Project *注)を進めたり、さらには少ない強化費で上位進出したりと、とても良い状況にあります。クラブフロントがその足を引っ張るようなことがあってはなりません。

*MVP(Make Value Project)

 背景・目的


サッカーエリートとして常に周囲の脚光を浴びながら生きてきた選手は、限られたコミュニティや人としか接しておらず、社会性や一般教養が身につきにくい環境であることが問題視されております。

本来スポーツには人間性を育み、どの世界でも通用するポータブルなスキルが身につく価値がありますが、過去の慣習や勝利至上主義によりおざなりにされています。この現状をいかにクラブが一歩前に踏み出し、スポーツの価値を高め、多様化する社会に浸透させることができるかが非常に重要だと捉えています。

私たちは、選手に異業種の方の価値観や使命感に触れさせ続けることで、プロアスリートとしての職業価値や地域における社会的な存在価値の高さに気づく選手を一人でも多く輩出していきたいと考えております。

社会に貢献できる一人の社会人として、100年時代と言われる人生、キャリアを自らの力で切り開いていける存在にならなくてはなりません。水戸ホーリーホックは選手一人ひとりの成長に真剣に向き合い、全力で選手支援を行なって参ります。

将来、「水戸ホーリーホックで働きたい!」という人財が増えることを期待しています。頑張れ、水戸ホーリーホック!!

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