J1昇格を懸けたプレーオフの2回戦は徳島vs山形のカードになりました。
J2リーグで4位と6位、上位の徳島がホームとなり、徳島はドローでも勝ち抜けるレギュレーションです。
激戦必至、好ゲームとなりました。
2019.12.8
徳島ヴォルティス 1-0 モンテディオ山形
53分:河田篤秀
ゲーム
スターティングメンバー
ホーム徳島は怪我の岸本選手に代えて田向選手がスタメンとなります。
渡井選手もベンチ外の為に鈴木徳真選手がシャドー、左サイドには島屋選手が入りました。
アウェイ山形は大槻選手もバイアーノ選手もベンチ外。山岸選手をトップに据え、井出選手をシャドーに入れて両チームともシステム上はミラーとなる形でスタートしました。
前半
勝たなくてはならない山形は開始から飛ばします。
ゴールキーパーからのビルドアップでバイス選手が左サイドに開いて受けたところを、山岸選手が鬼プレス。
ここでボールを奪い切るとそのままクロスを入れ、井出選手がダイレクトでボレーシュート。
完璧なシュートでしたが梶川選手がスーパーセーブ。
開始1分のこのビッグチャンス、山形は大きなチャンスを逃してしまいました。
その後は徳島が引いたディフェンスを構築し、山形が攻める展開となります。
しかし徳島のディフェンスは固く、山形はシュートまで持っていけません。
引いていた徳島でしたが、32分攻撃に転じます。
左サイドのハーフスペースで受けた野村選手が反転しながらスルーパスを出すと、ディフェンスの股下を抜いて島屋選手に渡ります。
ゴールキーパーと1対1のチャンスとなりますが、ここは櫛引選手がスーパーセーブ。
35分には山形にもチャンス。
右コーナーキックから柳選手がヘディングシュート。枠を捉えきれませんでしたが、フリーでシュートを狙えたビッグチャンスでした。逆に徳島はフリーでやらせてしまい穴を見せてしまいました。
このまま前半はスコアレスで終えました。
後半
山形は頭から柳選手を代えて三鬼選手を投入。
後から木山監督のインタビューで明かされましたが柳選手は前半途中で怪我をしていたようです。
風下ということもあったのか、前半引き気味で試合を進めた徳島は後半になり攻めに転じます。
53分、野村選手が中盤でボールを受けるとスルーパス一閃。
抜け出した河田選手は冷静にループシュートで沈め、徳島が先制に成功しました。
山形櫛引選手はどうすることもできず、ノーチャンスのシュートでした。
これで2点が必要になった山形は山田選手を下げ南選手を投入します。
しかし、63分でした。田向選手と衝突した松本選手が怪我でゲーム続行不可。松本選手に代えて高木選手を投入し、ここで交代をすべて使い切ってしまいました。
攻めに出る山形をうまくいなす徳島は67分、またも野村選手からカウンターでスルーパスを通すとまたも河田選手が抜け出します。
シュートの余裕もありましたが、山形ディフェンスを引き連れてからシュートをしようとしたのか、帰陣したディフェンスに引っ掛かりシュートを撃てず。
ここで追加点を獲得できていれば試合は終わっていたところでした。
ここまで1枚の交代も使っていない徳島は、押谷選手と杉本選手を投入し主導権を渡しません。
山形は最後栗山選手を前線に上げてパワープレーを仕掛けますが効果的な攻めとはならず、徳島の壁を破ることはできませんでした。
このまま1-0で徳島が勝利し、プレーオフ決勝に駒を進めました。
注目選手
ホーム徳島はいろんな選手が目立っていましたが、ここはキャプテン岩尾選手。
ゲームをコントロールし、要所を締めJ1昇格まであと一歩のところまでチームを導く手綱さばきを披露。
まさに理想のキャプテン像を体現する岩尾選手、素晴らしいプレー振りでした。
アウェイ山形は坂元選手。
ゲームスタート時はシャドーに入りながら左サイドにポジションを移し、左サイドバックをやりゲーム終盤は右サイドでプレー。
ハイレベルなドリブルでボールを運べる貴重なプレーヤーです。
大卒ルーキーということで、来季以降の活躍も期待です。
まとめ
このゲームは、結果論ですが開始1分のチャンスを決められるかどうかで大きく変わったと思います。ここを取れていれば、山形としてはまったく違ったゲームになったでしょう。
セーブした梶川選手はこれ以外にもビルドアップで存在感を示したり、何となく地味ながらも、チームになくてはならない存在になっていました。
山形は点を取らなくてはならないゲームで大槻選手もバイアーノ選手も起用できないという事情が本当に痛かったですね。
山岸選手は前半こそボールに絡んでいたものの、後半はほとんどその姿を見ることはできませんでした。それは交代で入ったフォワードの高木選手も同様でした。
前線に収める選手がいてこそ活きると思いますが、そのプレーヤーがいないということで苦しい展開となってしまいました。
ゲーム中も2枚を怪我で代えるという不運…
木山監督も手は打ちましたが、ゲーム展開をひっくり返すには至りませんでした。
3年目が終えた木山体制、次年度はどうなるでしょうか。
試合後サポーターへの想いを聞かれた際には感極まる場面がありました。個人的には来季も木山・山形が見たいです。
徳島は素晴らしい安定感でした。
崩れる雰囲気はほとんどありませんでしたね。とても強かったです。
木山監督と同様、徳島のリカルド・ロドリゲス監督も3年目。集大成となる今季は素晴らしい強さを見せています。
ロドリゲス監督が作り上げたチームがどこまで行けるか、注目です。
来週昇格を賭けて戦うのはJ1湘南。この日の山形と同様、勝たなくてはならないのは徳島となりますので、ロドリゲス監督がどう戦うかが楽しみです。
来季J1で戦うのは湘南か?徳島か?楽しみにしながら来週を待ちましょう!
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