タイで始まったAFC U-23選手権。
これは東京オリンピックの最終予選を兼ねています。
開催国枠で出場が決まっている日本を除き、上位3カ国にオリンピック出場権が与えられます。
そんな大会の日本のグループリーグ初戦はサウジアラビア。いきなりの強敵となりました。
サウジアラビアだけじゃなく、シリアやカタールなど難敵揃いのグループリーグとなりましたが、東京オリンピックでメダルを狙う日本としては負けられません。
2020.1.9
U-23日本代表 1-2 U-23サウジアラビア代表
48分:アルクライフ
56分:食野亮太郎
88分:ガリーブ
ゲーム
スターティングメンバー
日本は3-6-1のシステムで、注目の1トップにはジュビロ磐田へ復帰が発表された小川航基選手が入りました。
シャドーには10番食野選手と旗手選手がスタメンに名を連ねます。
相手サウジアラビアも同様に3-6-1のシステムとなりました。
前半
どうやらサウジアラビアは4バックと想定していた(解説より)ようで、
その対応もあったのか立ち上がりはサウジアラビアがペースを握ります。
7分と9分にミドルシュートでピンチを招きます。
特に9分のピンチは9番の選手にエリア内で強烈なシュートを撃たれ、
失点してもおかしくないシーンでした。
ここは大迫選手がスーパーセーブで何とか失点を免れました。
10分過ぎから落ち着きを取り戻した日本、田中駿汰選手と田中碧選手のボランチ2人は割と自由にプレーをさせてもらえる展開となります。
しかし決定機を作れずにいると、逆に29分に大ピンチ。
7番ガリーブ選手が左サイドで受けるとカットインでエリア内に侵入し強烈なシュート。
ここも大迫選手のスーパーセーブで逃れます。
さらに38分には、ショートパス数本を繋がれ中央突破を許します。
最後のシュートは大きく枠を逸れた為に事なきを得ましたが、
かなり崩されてしまいました。
あまり良いところのない日本でしたが、43分にサウジディフェンスに対して
FW小川選手と田中碧選手がプレスで挟みボールを奪うと、
そのまま田中碧選手がミドルシュートでようやくチャンスを演出。
直後には食野選手が左45度からミドルシュートを強引に狙うなど、
何とかペースを盛り返そうと奮闘します。
前半はこのままスコアレスで折り返しとなりました。
後半
後半いきなりの48分、サウジは自陣付近から7番ガリーブ選手がドリブルで持ち込みます。
日本ディフェンスはズルズルとさがりアプローチに行けず、
ペナルティエリアへの侵入まで許してしまうと、
ドリブルのコースに入ってきた10番アルクライフ選手が、
ガリーブ選手のコントロール下だったボールをそのままシュート。
これが左隅に決まり、サウジアラビアが先制。
これで目を覚ましたのか、日本が反撃に出ます。
50分、旗手選手が右サイドでうまく反転してボールを受けるとサイドを突破、
インナーラップしてきた橋岡選手にボールを落としシュートを演出します。
さらに直後のコーナーキックでエリア内にこぼれたボールをまたも橋岡選手がシュートを狙うと、
ゴールキーパーは反応できておりませんでしたが、
サウジディフェンスがゴール直前でクリア。
そして56分、食野選手が前半にもあった左45度からカットインしてシュートを狙うと、
サウジ4番の選手に当たりコースが変わってゴールイン。
すぐに同点に追いつきます。
72分に小川選手を上田選手に交代し、逆転ゴールを狙います。
サウジアラビアは段々と運動量が減り、日本がボールを持つ展開が続きます。
しかし、決定機を作ることはできずに時間が過ぎました。
すると85分、日本のディフェンスラインにミスが出ます。
センターバックの岡崎選手へのパスを、岡崎選手はゴールキーパーへのパスと勘違いしたのか反応せず、サウジアラビアの選手にさらわれてしまいました。
ペナルティエリア内で岡崎選手が相手を引き倒し、VARまで入りましたが結果ペナルティキック。
ガリーブ選手にしっかりと決められ、これが決勝点となりました。
2-1で初戦を落としてしまいました。
まとめ
かなり痛い敗戦となりました。
インタビューで食野選手も話していたように、初戦だけに勝ち点1は取っておきたかったゲームでした。
日本はあまりチームで崩すという場面は見られず、それぞれ個人の力量で攻めているように見えました。もうちょっと狙いを持った攻めを見たかったですね。
特に食野選手と小川選手のパスがズレまくっていたので、
もうちょっとコンビ熟成に時間がかかりそうです。
そして采配的にもこのゲームをどうしようとしていたのかがよくわかりませんでした。
ドローでOKとしていたのか、2人目と3人目の交代投入が後半アディショナルタイムに入ってからというタイミング。
失点して慌てて2人を投入したように見えてしまいました。
サウジアラビアはよく整備されていて、中盤のプレスはそこまで激しくないものの、
最終ラインをかなり高く設定しスペースを潰し、前線の9番・7番・10番が高い技術でチャンスを作るというなかなかの好チームでした。
足が止まる時間帯があったので、そこが課題でしょうか。
さて、これでシリアとカタールに勝たなくてはならなくなりました。
冒頭で述べたように、開催国枠としてオリンピック出場は決まっているものの、
グループリーグで敗退は許されません。
いきなりの崖っぷちですが、この逆境を跳ね返して欲しいですね!
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