J1は2週間ぶりの開催となりました。しかし、鹿島アントラーズは未消化の16節をミッドウィークに戦っており、日程の面ではホーム湘南に分があるカードとなりました。
鹿島はメンバーをターンオーバーするかと思いましたが、センターバックの町田選手からチョン・スンヒョン選手に入れ替わったのみ。ミッドウィークのゲームとほぼ同じメンバーで臨みます。ほぼ同じメンバーとはいえ、この夏のウィンドーで主力選手数人が流出しています。メンバーを見る限りは戦力ダウンに見えてしまいますね。
湘南ベルマーレ 3-2 鹿島アントラーズ
49分:山崎凌吾
52分:野田隆之介
61分:セルジーニョ
73分:伊藤翔
90分+6:坂圭祐
前半
右サイドバックには永木選手が入りました。安西選手の移籍による対応なのか普段からサイドバックだったのかはわかりませんが、古巣との対戦にできれば中央で見たかったところです。
その永木選手、23分にFKを直接狙うとクロスバー直撃!素晴らしいFKでした。
対する湘南は、代名詞とも言える走るサッカーで前から前から鹿島を追い回します。35分には鹿島ディフェンスラインでのパス回しを相手陣地深くまで追いかけ、GKへのバックパスをGKクォン・スンテ選手の鼻先でかっさらい、もう少しでゴールというシーンを作り出します。さらにアディショナルタイムにはゴール前でのFKを松田選手が直接狙うとポストに直撃。永木選手のFK同様、素晴らしいコースに飛んでいましたが残念ながらゴールならず。
前半の戦いを見ると湘南がペースを握って展開できていたので、先制点を取っておきたかったところですね。
後半
開始早々の49分、中央でボールを収めた野田選手が左サイドへ展開すると、そのボールを杉岡選手がダイレクトでグラウンダーのクロスを放ちます。中央の松田選手が潰れ、ファーサイドの山崎選手がスライディングで押し込んで先制点をゲット!素晴らしい流れでのゴールでした。
さらに直後の52分、右サイドのハーフスペースで縦パスを受けた山崎選手(おそらく)がしっかりとポストとなり齊藤未月選手へ落とすと、受けた齊藤選手はドリブルでペナルティエリア付近まで持ち込みます。野田選手が左から右サイドへ斜めに走って開けたスペースにパスを流し、走り込んだ杉岡選手がダイレクトでシュート。ディフェンスに当たったボールが野田選手の前にこぼれ、押し込んであっという間の追加点。2-0とします。
54分に鹿島は2人交代。伊藤翔選手と山本選手を投入します。鹿島の2トップが土居選手とセルジーニョ選手で、純粋なFWタイプがいないと感じていましたが、伊藤選手の投入で軸ができたような気がします。
段々と湘南のプレスも弱まってきた61分、スローインからゴール前に運びセルジーニョ選手がプッシュして鹿島が1点を返します。
勢いは完全に鹿島となり、73分には右サイドに展開すると永木選手(おそらく)がダイレクトで低いクロスを入れ、ファーサイドの白崎選手が松田選手に倒されてPKをゲット。これを伊藤選手が真ん中に決めてついに同点に追いつきます。
流れは完全に鹿島でしたが、湘南も勝利を諦めずクリスラン選手を投入し勝ち越しを狙います。
長いアディショナルタイム6分も終わり際、左サイドで梅崎選手が粘って獲得したCKをファーサイドで坂選手がヘッドで押し込んで劇的な勝ち越しゴール!決まったところで試合終了のホイッスル!
熱く激しいゲームでした!まさに湘南スタイル!
勝っても負けても湘南はこういうゲームになるよな、というような内容でしたね。とても面白いゲームでした。
注目選手
まずは鹿島。30番ボランチに入っていた名古新太郎選手です。
お恥ずかしながらまったく存じ上げなかった選手で、スタメン発表を聞いてもピンときていませんでした。ルーキーかと思いきや2年目の選手で今シーズンは結構出場していたんですね。派手さはないものの、最後まで運動量が落ちずディフェンスから前線まで走り回りとても素晴らしいパフォーマンスでした。名古選手、覚えておきます!
そして湘南。今さら感はありますが、この試合は野田隆之介選手です。1点目の起点となり、2点目は自身でゴールを決め、前線に入りながら前から後ろまで走り回る。名古選手同様素晴らしいパフォーマンスでした。78分に交代で退きますが、ピッチ脇でまったく動けなくなるくらい、相当な運動量でした。圧巻です。
やはりJ1の試合はインテンシティが高く面白い展開でした。
鹿島は優勝に向けて痛い1敗、湘南はいち早い残留確定に向けて大きな1勝となりました。
今後の湘南の戦いに注目していきましょう!
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