【2020 J3第9節】福島ユナイテッドvsカマタマーレ讃岐

サッカー
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J3も8試合を終えて未だ未勝利のカマタマーレ讃岐。
開幕戦の勝利以降勝利のない福島のホームスタジアムに乗り込みました。両チーム是が非でも勝ち点3が欲しいこのゲーム、結果は明暗が分かれました。

2020年8月9日
福島ユナイテッド 4-1 カマタマーレ讃岐
30分:イスマイラ
35分:イスマイラ
45+1分:イスマイラ
73分:橋本陸
80分:重松健太郎

福島vs讃岐 ゲーム展開

前半30分、讃岐のボールを奪った福島はイスマイラ選手に預けると、イスマイラ選手はドリブル突破。そのままペナルティエリアまで侵入し右足で豪快に蹴り込んで福島が先制点をゲットしました。

さらに35分、波状攻撃を繰り出す福島は左サイドから田村選手のクロスにファーサイドで待っていたイスマイラ選手がダイビングヘッドで押し込み2点目。

そしてさらに前半アディショナルタイムには再び田村選手のクロスをイスマイラ選手がヘッドで押し込み3点目。打点の高いヘッドでした。

前半で3点のリードを奪った福島は後半に入ってからもペースを握り、73分には前線からの守備で讃岐の自由を奪い、ボールを奪った池田選手がハーフライン付近から長いスルーパスを通して決定機を演出します。パスを受けた橋本陸選手は一瞬ボールの置きどころに詰まりチャンスを逃しかけますが、詰めに出てきたゴールキーパーの上をループシュートでかわし芸術的な4点目をゲット。

一方的なゲーム展開となってしまいましたが、讃岐も一矢報います。
中央からのパス交換で福島ゴールに迫ると、ペナルティエリア直前にボールが引っ掛かり流れてしまいます。しかしその場でボールを拾った重松選手が2回のフェイントでディフェンスをはがし豪快に蹴り込んで1点を返しました。

ゲームはこのまま終了、4-1で福島が貴重な勝利を挙げました。
対する讃岐はこれで9試合勝利なし。なかなか泥沼から抜け出せませんでした。

福島ユナイテッド

福島スターティングメンバー

福島は橋本拓門選手をアンカーに置く4-5-1システム。
前回、第2節で見たときはイスマイラ選手が頻繁に降りてきてボールを引き出していましたがこの試合はしっかり前線で起点を作る役割を果たしていました。

また、同じ第2節で触れた右サイドバックの前田選手。やはり中央から左サイドまでポジションを変化させておりました。なかなかいない右サイドバックだと思います。
67分にはハーフスペースを突く鋭いスルーパスも通しており、センスを感じるプレーでした。

そして気になる選手と言えば4点目を決めた橋本陸選手。左利きの右サイドハーフでカットインからのミドルシュートやクロスを幾度となく見せていました。
73分のゴールはスーパーのループシュートでした!
前線から連動したプレッシャーをかけ、パスコースを限定していった結果、中央付近でボールを奪うことができました。奪った池田選手はロングスルーパスを綺麗に通しました。このラストパスも最高でした。そして橋本陸選手のフィニッシュ、完璧なゴールでした。

そんな橋本選手よりも触れないわけにいかない選手がイスマイラ選手。
Jリーグでのプレーも2年目を迎えたナイジェリア人ストライカー。守備のコーナーキックではしっかりニアでストーンの役割を果たし、攻撃でもこの日はハットトリック。
1点目のドリブルシュート、2点目と3点目のヘディングシュート、素晴らしい決定力でした。J2の上位陣あたりからのオファーもありそうな気がします。
インタビューではトカチ選手が乱入してきたり、ゴールキーパーのファンティーニ選手が通訳を果たすなど、チーム内で良い関係を築けていそうですね。ゴールを量産しそうです。

カマタマーレ讃岐

讃岐スターティングメンバー

対する讃岐は4-4-2のシステムです。
前線の栗田選手のスピードでゴールを狙う戦い方でした。

結果として元気なく前半に3失点を喫してしまいました。
全失点に絡んでしまったのは左サイドバックの杉山選手…ポジショニングの修正が必要かなと思っていたら前半で交代となってしまいました。

まず1失点目、センターハーフの岩本選手と長谷川選手が食いついてポジションを上げたところをパスを通され、バイタルエリアに落ちたイスマイラ選手に簡単に前を向かれてしまいます。讃岐から見て左サイドから福島の橋本陸選手が右サイドに斜めにランニングしたところを杉本選手がついていき、そこで空いたスペースにイスマイラ選手にドリブルで侵入を許してしまいました。
そして、これは推測ですが、2人のセンターバックはどちらかと言うとキムホヨン選手がイスマイラ選手を見る役割だったのではないでしょうか。
前述のシーン、左サイドにドリブル突破されていながら、右センターバックのキムホヨン選手が当たりにいって間に合わず、という状況でした。左センターバックの竹内選手はカバーにいったもののシュートブロックは間に合いませんでした。

2失点目、さほど難しくないクロスでしたが杉山選手の裏に隠れていたイスマイラ選手を捕まえきれずヘディングを許し、3失点目は竹内選手と杉山選手の間でヘディングされていながら杉山選手は絞りにいけませんでした。3失点目はクロスを許した柳田選手のディフェンスも少し軽かったように見えました。

0-3で折り返し、少しでも攻撃に時間を費やしたいところでしたが、なぜか栗田選手を前半で交代。特に怪我のようにも見えませんでしたが、栗田選手を残してゴールを目指すものと思っていたので少し意外でした。
そして、ゴールが必要ながら後半も途中まであまり前からボールを取りに行けない時間帯が続いてしまいました。

と、ここまでネガティブなことばかり書きましたが、60分に投入された中村亮選手が入ってから積極的に攻撃に出られるようになりました。
左サイドに入った中村選手はカットインからミドルシュートを放ったりドリブル突破をしたりと攻撃を牽引。得点の匂いがするプレーを連発していました。
中盤の中央をもう少し締められれば、アタッカーは迫力のある攻撃ができそうなので、初勝利も近いのではないかと思います。

そして後半アディショナルタイムに途中出場となった高木和正選手。J通算400試合出場となりました。偉大な記録だと思います。
ただ、だからこそ勝負の決まったこの時間帯ではなく、ふさわしい場面で達成させてあげたかったところですね。

次節の予定

今季2勝目を挙げた福島は鳥取に乗り込みます。鳥取は上位につけていながら今節敗戦となっておりますので、ホームでのこの一戦はしっかりと準備をしてくると思われます。大活躍だったイスマイラ選手をはじめ、福島の選手がどれだけやりたいことができるかが肝だと思われます。

対する讃岐は首位秋田と対戦します。9試合勝利のない讃岐に対し、9連勝と強さを見せる秋田との対象的な両チームの対戦となりました。しかし讃岐はホームでやれること、得てして連勝チームがストップするのは調子の出ないチーム相手であることがままあること、このあたりから十分勝利を挙げるチャンスはあると思います。勢いに乗りまくってる首位を撃破し、逆にその流れに乗れると讃岐の逆襲が始まりそうです。

次節も激戦必至です!

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