JFL昇格を目指して戦う全国地域サッカーチャンピオンズリーグ。
栃木県下野市で行われたグループAのゲームを観戦してきました。
この大会は過密日程且つ勝ち抜けが難しいことで有名。今回も1次ラウンドは3日で3戦というハードスケジュールとなっています。
ファイナルラウンドに進むためには、4チームのリーグ戦で1位(または2位のワイルドカード)になる必要があり、勝ち抜けなければ来年もまた所属地域リーグを戦わなくてはならないというクラブ・選手・サポーターにとっていろいろな人間ドラマが生まれる大会、注目のゲームです。
初日に敗れた同士の対戦となった弘前vs京都。
1位またはワイルドカードを狙うには絶対に勝たなくてはならないゲームとなりました。
2020年11月7日
ブランデュー弘前 1-0 Laranja Kyoto
21分:高橋佳
弘前vs京都 ゲーム展開
立ち上がりは京都が攻め立てますが、徐々にペースを握ったのは弘前。
21分に右サイドからのクロスをニアで1枚スルーし、中央で受けた高橋選手が振り向きざまに流し込んで先制に成功。
後半はほぼ45分間攻め込んだ京都でしたが、弘前は粘り強く守り切り逃げ切ることに成功しました。
貴重な勝ち点3をゲットしたのは弘前、ファイナルラウンドへの望みを繋ぎました。
京都は連敗で敗退が決定。来年も関西1部を舞台とした戦いが確定しました。
ブランデュー弘前
弘前は高橋選手を1トップに据えた4-5-1のように見えました。
浅利選手がトップ下を基本に自由に動くようなスタイルです。
立ち上がりは京都の攻勢に対し受けに回るような場面が見られましたが、次第に自分たちの攻撃を出すことができるようになってきました。
21分、大きなサイドチェンジで右サイドへボールを送ると、根本選手でしょうか、低いクロスを入れるとニアで大塚選手がスルーし、裏でフリーの高橋選手へ。高橋選手は反転して鋭いシュートを蹴り込み、先制点をゲット!
その後も前半は弘前がペースを握りました。
しかし後半に入って京都の攻めを受ける展開に変わります。
高橋選手もほぼボールを持つことができず、自陣でのプレーで時間が過ぎていきました。
そんな守勢の展開ながら、坂木選手と成田選手の2センターバックを中心に粘り強く守り、得点は許さず。
このままなんとか逃げ切り、貴重な勝ち点3をゲットしました。
このゲームでドリブル突破や飛び出しでアクセントをつけていた大塚選手、試合中アシスタントレフリーと面白いやり取りがありました。
自分の飛び出しがオフサイドだったかどうか、アシスタントレフリーに確認を取っていました。
大塚選手、注目です!
Laranja Kyoto
京都は4-4-2のスタイルでした。
立ち上がりは京都が攻勢に出て、開始約5分で2本のシュートを放つなど勢いを出していました。
左サイドに入った大澤選手の突破やクロスからチャンスを作り、得点の匂いがしていました。
しかし、15分を過ぎると弘前にペースを握られ、受けに回ってしまう展開となります。そんな中で先制点を献上すると、前半はほぼ沈黙となりました。
後半、J1広島に所属していた経歴のある中尾選手が投入され中央に陣取ると流れは一変。中尾選手は左サイドバックの山口選手に代わって投入、中央にいた山内選手が右サイドバックへ、右サイドバックの福永選手が左サイドバックへそれぞれポジションを移しました。
完全に息を吹き返した京都はサイドを使いながら弘前陣地へ攻め込みます。
そこに中尾選手のロングスローも加わり、弘前は簡単にサイドにも切れない状態に追い込まれます。ほぼコーナーキックと同等のスローインはかなり凄かったです。
しかし、最後の一本を取り切ることができずに時間が過ぎてしまいました。
終盤にはゴール前に放り込むプレーも見せましたが、逆に前述の大澤選手が空中戦でアフターで競り合うプレーを連発し終盤に2枚の警告で退場処分となり万事休す。
後半は押し込んでいただけに悔いの残る敗戦となりました。
ところで、京都はメッシ選手がいるようでした。
ゴールキーパーの大野選手が非常に大きい声でコーチングしていたのですが、何度も「メッシ!絞れ!」「メッシ!裏!」と声掛けをしていました。
どうやら声の先にいたのは8番の山口選手。
左利きだし、少し猫背なところとか、似て…なくもない?
次節の予定
弘前は1勝1敗で並ぶ十勝と1次ラウンド突破を賭けて明日対戦です。相手も同条件であり、コンディションが云々とは言っていられない状態です。確実に激しい戦いとなるでしょう。
京都は敗退が確定しましたが、連勝でほぼ1次ラウンド突破を決めている栃木と対戦します。この大会、一矢報いて終わりたいところです!
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